福島県いわき市にある水族館「アクアマリンふくしま」(安部義孝館長)は、泳ぐシーラカンスの稚魚の撮影に世界で初めて成功したと発表した。先月、インドネシアで行った調査の際に水中カメラで撮り、繁殖場所など謎に包まれた生態の解明につながると期待される。 同水族館によると、現地時間の10月6日午前11時33分から18分間、ボルネオ島の東に浮かぶスラウェシ島のマナド湾内で、船上から操作した水中カメラが水深161メートルにいる1匹(推定全長31.5センチ)をビデオ撮影した。岩の割れ目に身を潜めていた。 91年にアフリカのシーラカンスの胎内から見つかった稚魚と体長がほぼ同じで、生後間もないとみられる。見つかったのは親が通常生息する水深で、安部館長は「産卵場所の研究に貢献する発見」と話している。 シーラカンスは古生代のデボン紀(約4億1000万~3億6000万年前)に現れ、中生代の白亜紀(約1億4000万~