図1:寄生者が駆動する森林から河川へのEPAの輸送経路。ハリガネムシ類による宿主の行動操作が、間接的にサケ科魚類への季節的に大きなEPA輸送を引き起こすことが明らかになった。(画像提供:目戸綾乃) 目戸綾乃さん(北海道大学、京都大学:研究当時)と佐藤拓哉さん(京都大学)の研究チームは、寄生虫ハリガネムシが森の宿主の行動を操作して、森から川へオメガ3脂肪酸であるEPAをもたらすことを発見し、学術誌「PNAS Nexus」に論文を発表しました。生態系における寄生虫の新たな役割を見出すとともに、生態系をつなぐ栄養循環の理解を大きく広げる成果だと言います。今回の発見の「ここがスゴイ!」について、研究者自身に解説していただきます。(編集部) 「魚を食べると頭が良くなる」と聞いたことがある人は多いのではないだろうか。これはおそらく、ドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)といった栄

