ブックマーク / bachihebi.hatenablog.com (4)

  • GGR(ごんぎつねリローデッド) - 回転図誌

    これは、私(わたし)が小さいときに、村の茂平(もへい)というおじいさんからきいたお話です。 むかしは、私たちの村のちかくの、中山(なかやま)というところに小さなお城があって、中山さまというおとのさまが、おられたそうです。 その中山から、少しはなれた山の中に、「ごん狐(ぎつね)」という狐がいました。ごんは、一人(ひとり)ぼっちの小狐で、しだの一ぱいしげった森の中に穴をほって住んでいました。そして、夜でも昼でも、あたりの村へ出てきて、いたずらばかりしました。 新美南吉 ごん狐 トゥルーEND 「ごん、お前(まい)だったのか。いつも栗をくれたのは」 ごんは、ぐったりと目をつぶったまま、うなずきました。 兵十は火縄銃をばたりと、とり落しました。青い煙が、まだ筒口(つつぐち)から細く出ていました。 新美南吉 ごん狐 ifルート(バッド) 母が逝ったことで天涯孤独になってしまった兵十。 失意のどん底に

    GGR(ごんぎつねリローデッド) - 回転図誌
  • 切腹探偵 - 回転図誌

    待望の第一子が元気に産声を上げたとき、隣室に控えていた原田新左衛門は思わず袴を握り締めた。呼吸は最前からずっと詰めたままである。すぐに下女が彼の元に駆けつけて告げた。 ――男の子に御座います―― 新左衛門は溜息を長々と吐いた。 原田家は周囲からは不思議な家系として認識されていた。 まず何の御役についているのかがわからない。当主の新左衛門が何らかの公務に就いているところを見たという者がいないのだ。新左衛門の姿が目撃されるのは、決まって城下の水辺で独り釣り糸を垂れている処であったり、自宅の庭で畑を耕している処であったりした。しかも昔を知る者に言わせれば、こうした暮らし振りは何も当代に限ったことでは無いという。原田家の先代も、更に聞くところにはそのまた前も、ずっとそんな調子だったとのことである。中には原田家は浪人なのではないかと訝る声もあったが、別の者の言う事には禄は確実に与えられている筈である

    切腹探偵 - 回転図誌
  • 第二回ファック文芸部杯報告 - 回転図誌

    こんな感じでした。 バナナ祭りにも一編書いたけどそれは敢えて伏せておきます。 ニホンゴ惑星 (原題『Japanestar』) 御覧の通り『Japanestar』の翻案です。id:bachihebiは罰沢新一と蛇平四郎の合作名であることはプロフィールの通りですが、『Japanestar』は罰沢がヨルダン留学中に書いた十二章からなる抒情詩でした。それをこのたび、蛇が翻案してショートストーリーに仕立てたものがこれです。 座布団二枚持っていかれたが、そのルサンチマンがしばらくの間モチベーションになったので感謝している。 それがなければ猟奇的殺人者になっていたから……。 彼女は運転が下手 わかりにくい話ではあります。 自分はわりとダブルミーニングが好きだということがわかった。 給の思い出 三題話。吸血鬼、給タモリ。 もともとは別用途に書き上げたものに加筆したもの。 今回はじめてブックマークが二

    第二回ファック文芸部杯報告 - 回転図誌
  • 2007-09-29

    もし部外者枠があるならば第二回ファック文芸部杯参加希望します。白人の走り方で。 田んぼに水をはる前と稲刈りが終わった後には、田おこしという作業をする。 土を耕してやって、雑草が生えるのを防いだり、平らに均したりするのだ。 この作業をしていると、近辺に棲息している鳥、特に白鷺が沢山集まってくる。 田んぼを耕すトラクターの周りに白い鳥が群らがっているのは、私の郷里ではよく見られる光景である。 これは、土の中に住んでいた生物が掘り起こされて地表へ出てくるので、それをエサにする鳥が集まってくるのだ。 そう、思っていたのだが。 小学生の頃のある夕方のことだった。 その日も、いつものように仲のよかった友達二人と下校していた。 途中にある田んぼを通りかかったところで、田おこしするトラクターの周りに白鷺が集まっているのが見えた。 そのトラクターに乗っている人物には見覚えがあった。 アツシの父親である。アツ

    2007-09-29
    objectO
    objectO 2007/10/01
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