ここ数年、リカレント教育や「社会人の学び直し」という言葉を聞くことが増えてきた。文部科学省や厚生労働省が予算を付けはじめたことで、大学の公開講座や社会人向けの大学院も増えている。スキルアップや転職に備えて、最新のビジネス知識やテクノロジーを学び直すのが目的だろう。一方で、総合的な教養を学び直したいというニーズもあるようだ。 フェイスブックの投稿を見て、己の教養のなさを感じたことがあるという人も多いだろう。SNS(交流サイト)はマウンティングの場でもある。巧妙に教養をひけらかして自己顕示欲を満たすことができるスペースなのだ。 それに対して、「趣味としての教養」があってもよいのではないかと思う。ひとり物事をよく知ることだけを楽しみとする。多くの人が小学校から大学まで16年間も勉強し続けてきたのだ。その埋没コストをムダにしないためにも、ゆっくりと楽しみながら復習するという具合である。 『日本史で