液晶画面やネットと「考える行為」は遠いところにある 鈴木:こういう対談は恥ずかしいね、緊張しちゃう。 林野:鈴木さんが対談相手だって聞いて、これは絶対面白い!って感じたんですよ。きっと私とは、いろんなことが正反対なんだろうなと思って。なんといってもインターネットの先駆者ですからね。 鈴木:今日は本についての話が中心ということだけど、わが家は、本と音楽であふれてる。あとお酒(笑)。さっきここに来る前も本屋に寄って、ワイド版岩波文庫の『老子』を買った。普段から本の買い過ぎでね。実は僕、インターネットで読むのは嫌いなんです。液晶画面やインターネットと「考える行為」とは程遠いところにあるんじゃないかと思う。 林野:たしかに、キャンペーンに寄せられた推薦文にも「岩波文庫はラストリゾートだ」って書いてらっしゃいましたもんね。私自身は、あんまりインターネットは見ないですね。 鈴木:僕は商売だから毎日見て