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2016年3月31日のブックマーク (1件)

  • 苫野一徳Blog(哲学・教育学名著紹介・解説): トッド『世界の多様性』

    はじめに トッド30代の代表的著作、『第三惑星』(1983)と『世界の幼少期』(1984)を1冊に併せた大著。 世界の人々のイデオロギーは、実はその地域の「家族システム」に規定されている! この驚くべき仮説は、その後学界に激しい議論を巻き起こした。 しかしトッドの膨大かつ網羅的な実証研究は、今日、この仮説をかなりの程度実証しているように思われる。 トッドの説には、かつて「決定論」との批判が寄せられた。しかしトッドは言う。これは空想的な決定論などではなく、十分検証可能性に開かれたものである、と。 そして、世界のある種の「法則」を知ることは、悲観的な決定論などではなく、むしろ未来を予測し制御することにつながるのだと主張する。 「重要なのは、決定作用を理解するのは、その束縛から逃れるためであり、決して完璧ではあり得ないながらもより大きな自由へ向けて進むためであるということである。」 トッドの理論

    苫野一徳Blog(哲学・教育学名著紹介・解説): トッド『世界の多様性』