遠藤泰子さん (撮影/写真部・高野楓菜)この記事の写真をすべて見る 朝のラジオニュース番組「森本毅郎・スタンバイ!」は、30年近く同時間帯聴取率1位を独走してきた。番組が始まった1990年からアシスタントを務めるフリーアナウンサーの遠藤泰子さんは、現在77歳。今も毎朝、東京・赤坂にあるTBSのスタジオでニュースを読む。「日本一のニュースの読み手」と森本さんが信頼を寄せる遠藤さんは、どのように75歳を折り返したのか。 * * * 「74歳のとき、股関節神経症が悪化しました。杖にすがって歩くほどで、健康なら2、3分で行けるところにそろそろと10分かかるんです。ごく当たり前の動作ができないことが悔しくて」 マイクの前では大きく見えるが、実は小柄。滑舌のよい低めの声はラジオのままに艶(つや)やかだ。 「体にメスを入れるのが怖くてありとあらゆる民間療法を試しましたが、75歳の暮れに思い切って手術