口径食(こうけいしょく)は、光学上の概念である。画像中心部と周辺部に明るさの差が発生(周辺光量の低下という)することの一つの原因である。本項では、英語では(広義の)"vignetting"に一括して含まれる、それ以外の原因による周辺光量の低下、およびケラレについても述べる。 周辺光量の低下[編集] 周辺光量が低下した写真 一般的な写真レンズの周辺光量の低下には、大きく二つの原因がある。 一つは、写真レンズの絞りを通った光束は断面が絞りの形状(近似的には円形)になるはずであるが、光軸に対して一定以上の角度をもって入射した光に対しては、絞り前後のレンズの径などに制約され円形でなくレモン形や月が欠けたような形状になることがある。この現象は開放絞り付近で周辺部での光量が低下するという影響として現われる。絞りを絞ると軽減する。これが口径食である。付随して開放絞り付近で画面周辺部の点光源のボケ像が円形