ローソンの「プレミアムロールケーキ」は、これまでのコンビニスイーツの概念を変えたといわれる。デパ地下や洋菓子専門店に負けないとまで評される味を実現した背景には、社運をかけた“無謀”な挑戦があった。社長の一言が始まり 「きな粉は香ばしさがないと意味がない。食べる直前にふりかけてもらおう」 開発チームの女性陣の声が、東京・大崎にあるローソン本社の会議室で響いた。昨年12月下旬、新商品の企画会議での1コマだ。 その成果は、今月15日から期間限定で販売を開始した新作「プレミアム黒みつと黄なこのロールケーキ」(190円)の人気にあらわれている。 一連の人気商品の開発は、新浪剛史社長の一言から始まった。 「9月にデザートの新ブランドを立ち上げろ。狙いはコンビニでは絶対スイーツを買わない女性だ」 21年3月、べーカリーデザート部のブランドマネジャーの鈴木嘉之さんは、こう言い渡された。 さっそく発足した「