山中伸弥京都大教授のノーベル医学・生理学賞の受賞が決まり、心境を語る高橋和利京都大講師=千葉県成田市内のホテルで2012年10月9日午前0時8分、矢頭智剛撮影 ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった京都大iPS細胞研究所長の山中伸弥教授(50)は8日夜の記者会見で、一人の若手研究者の名を挙げて謝意を伝えた。同研究所講師の高橋和利さん(34)。無名時代から山中さんを支え続ける愛弟子であり、人工多能性幹細胞(iPS細胞)の発見に導いた同志だ。 「大変光栄です。ただ、僕だけでなく、同僚たちの誰一人が欠けてもできなかった成果です」。9日未明、出張先の千葉県成田市のホテルで、高橋さんは冷静に喜びを語った。 山中さんは99年、奈良先端科学技術大学院大で初めて自分の研究室を持った。高橋さんはその翌年に同大に入学。畑違いの工学部出身だったが、「知識のない人を分かった気にさせるような研究紹介」にひかれて、山中