基本はヘブンイズエブリホエア。とにかくスナップすること。 たとえば、青空、曇天、ダリア、枯れ野、コップ、カーテン、ベラ、錦鯉。 しかしそうするうちに、わたしたちはあの懐かしく冷厳な言葉をいまいちど思い出すことになります。 たいようをみてはいけません。 カメラを手にするすべての人の心に深く刻まれ、濃い影を落とすこの言葉を。 すべてひらがななのは、教育水準にかかわらずこの言葉を語り継ぐのだ、という強い意志の表れ。 その短さは韻を踏むような技巧を拒絶しています。それはこの一文のもつ力への自信。 われわれの健康面を気遣っているようにもとれるし、逆光には気をつけたほうがいいよ、という老婆心ともとれますが、 今日若者一般の解釈はこれです。 太陽じゃない、まずはその光を反射するこの世界を見ることを忘れるな、ばかもの。 そう。だから写真を撮ることになる。 しかし同時に次のことを言っているということを忘れて