若者の定住とＵターンを促進するため、福井県大野市は２日、大学や短大の学生を対象にした奨学金制度を創設すると発表した。 卒業後、市内に住むと返済額が減免される仕組みで、県内の市町では初めてという。８日開会の市議会に条例案を提案する。 市によると、奨学金は本人か保護者が市内に住む２５歳以下の大学生や短大生が対象（保護者の所得制限あり）。自宅通学者には月額１万円、それ以外は同２万円を無利子で貸与する。返済期間は１０年以内だが、卒業後、市内に住んだ人の返済は半額を、さらに結婚して市内で暮らせば全額を免除する。 ２０１５年度の在学生から募集を始め、年間４０人を想定している。 市内からは毎年、１８０人程度が県内外の大学か短大に進学するが、卒業から数年以内に戻って定住する割合は３分の１程度にとどまるという。 記者会見で岡田高大市長は「若者には、ぜひ大野に帰ってきて所帯を持ってもらいたい」と期待した。

県は、２０歳代前半の男女に結婚したいと思ってもらえるようなイベントを企画している。より効果的なイベントとなるよう、県は６日から業者の募集を開始した。果たして、「結婚いいね！」と言ってもらえるイベントになるかどうか……。 イベントは今年度中に開き、トークショーや展示などを行うことまで決まっている。業者には、予算約６４０万円を限度に、具体的な運営方法を提案してもらう。９月中旬には決定する。 県が企画した背景には、深刻な未婚化、晩婚化の進行がある。県児童家庭課によると、県内の２０１３年の婚姻数は９９６５組と初めて１万組を割り、１０年の２５～２９歳の未婚率は、男性７０・１％、女性５７・４％だった。初婚年齢の平均も、男性３０・６歳、女性２８・９歳と年々上昇している。 同課は、初婚年齢の上昇は第１子出産の時期の遅れにつながり、少子化、人口減につながると問題視。イベントを通じ、結婚への意識が薄い２０歳代

男女の縁を取り持ったり子育て相談に応じたりする人が減り、結婚や子育てに不安を感じる人が少なくないとして、福島県は今年度、「地域の世話やき人」育成事業を始める。 今年度予算に計上した地域少子化対策７０００万円の一部を使い、子育て経験のある県民を対象に講習会を開催し、「世話やき人」を認証する制度の創設などを検討している。講習会は浜通り、中通り、会津の各地方で実施し、今年度中にそれぞれ５０人の養成を目指している。 世代間で異なる価値観に戸惑わないよう、若者の考え方や、コミュニケーションの取り方について学ぶプログラムも考えているという。県子育て支援課は「若者を手助けしたいと思っても、なかなか踏み出せない人もいる。県が制度を設けることで、意欲のある県民を後押ししたい」と話した。 全国的に少子化や核家族化が進む中、県では原発事故による避難もあり、地域のつながりが薄れている。同課は「原発事故で多大な被害