毎年流行するインフルエンザのウイルスは、東アジアから東南アジアにかけての地域で生まれ、旅行や貿易といった人の活動にともなって世界中に広まっていくことを、日米欧豪などの国際共同チームが確認した。18日付の米科学誌サイエンスに発表する。 チームは02〜07年に世界中から採取したインフルエンザA型(H3N2)のウイルス1万3千株について、ウイルスに特徴的な分子やDNAの微妙な違いを調べた。こうした違いから、ウイルスの変異(進化)の過程がたどれ、ウイルスがどういう経路で広まったかがわかる。 その結果、ウイルスは東アジアから東南アジアにかけての地域で生まれ、その後、オセアニア、欧州、北米へと拡大。最後に南米に達したところで「進化」を終えていた。 ただ、論文はウイルスが生まれる具体的な地域や国の名前はあげていない。 A型は68〜69年に世界的に大流行し、100万人もの死者が出たとされる「香港か