すべての電気利用者が納めている税金で原発などの立地自治体に交付金などを出す国の「立地対策」が原発事故の影響で費用が膨らみ、昨年度からの3年間で1000億円近く税収不足になっていることが関係省庁への取材で分かりました。国は不足分を補うため積立金などを取り崩していますが、その残高も1年分程度しかなく、専門家は立地対策の在り方を見直す時期だと指摘しています。 こうした立地対策の財政状況について、特別会計の分析や関係省庁への取材を基にまとめたところ、昨年度の決算から来年度の予算案までの3年間に各年度433億円から263億円税収が不足し、その総額が992億円に上ることが分かりました。 国は、不足分を財源に余裕があった時代に積み立てるなどした1200億円余りの資金を取り崩すなどして補っていますが、残高は1年分程度の275億円しかないことが明らかになり、立地対策の厳しい財政事情が浮かび上がりました。 こ