写真●JW-10 1978年に東芝が発表した,初の日本語ワード・プロセッサ。事務机ほどの大きさがあった。 25年前(1979年),入社した私に課せられた最初の仕事は「日本語化によるプログラミング効率向上」の調査でした。「コメントや変数に日本語が使えるようになったら,プログラムの作成効率が向上するか」がテーマです1)。日本語によって可読性がどの程度増すのか。それを解明するために,アンケート文を作成する必要が出てきました。 自分の汚い字でアンケート文を作るよりは活字を使いたいと思い,態度の大きな新人であった私は,所内に1台しかなかった日本語ワード・プロセッサを使わせてほしいと頼みに行きました。日本語ワープロは前年に売り出されたばかりで,机1台分の大きなものでした(写真)。ワープロが低スペックのパソコンで軽快に動作し,文字入力ソフトにいたってはフロントエンド・プロセッサ(FEP)としてどのパソコ