さて,本年度のアルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン銀行賞ですが……皆さんご存じの通り,P.R.クルーグマンが受賞しました.しかも単独.受賞理由は貿易構造と立地の理論への貢献.大方の予想ではクルーグマンはいずれ取るだろうがもう少し先.そしておそらくは共同受賞と思われていただけに意外や意外. クルーグマンといえば日本経済への積極的な政策提言で有名ですが,一部報道では早速 ノーベル賞受賞者は小泉政権の政策批判 とかなんとかいいつつ,てんでピントがはずれたことを書いています.明朝になれば全国の主要紙の大半が同様のイミフな「クルーグマンの日本への提言」を書き連ねることでしょう.エッセイストとして知られる氏ですから引用元はいくらでもある.上手に切り取って引用すれば資本主義批判にでも,構造改革賛美/批判どちらにでも,はたまた金融政策無効論にすら読める記事を作ることが出来ると思います. そんな記事