柏U-15の強さは「監督が吉田達磨」だからの一言で片づけられるのだが、それではあまりにも不親切なのでもう少し続ける。 日本の誰もが求めたがる「パスサッカー」を信条としながらも、しかしその完成品は唯一無二といって間違いではない。「人もボールも」動かしたがり、「ダイレクトプレー」でパスを回したがる日本の中で、彼のパスサッカーは「動かない」し、「ダイレクトプレーはほとんど使わない」。以前、自身と同じくパスサッカーを己の『正解』として世界に挑んだ城福浩(当時U-17日本代表監督)をエルゴラ紙上で「彼のサッカーは動きすぎだ」と批判していたらしいが、確かに吉田のサッカーは大きな動きは最小限で、パスの9割は足元へのパスと言える。来たボールを必ず止める。止めてから蹴る。細かい顔出しはしているはずなのだが、いかんせんほとんどのパスが足元へ向けてのパスだからそれが目立たない。しかしそれが繋がる。小気味良く、そ