photo credit: moleratsgotnofur via photopin cc 第6話「Share&Archive」 ある晴れた日曜日、こじゃれたカフェで読書にふける一人の青年がいた。 彼の名前はラシタさん。三度の飯より本が好きという書の虫である。 そんな彼に忍び寄る一人の影 ベック君:ラシタさん! ラシタさん:・・・。 ベック君:ねぇねぇ、ラシタさん! ラシタさんは眉間にしわを寄せて「やれやれだぜ」といった表情を見せるが、抜群の鈍感力を誇るベック君は全く気にもとめない。 ベック君:何読んでるの? ラシタさん:村上春樹だよ。 ベック君:何々? 『ノルウェイの森』? 『1Q84』? ラシタさん:・・・。 ベック君:解った! 『海辺の・・・』 ラシタさん:『遠い太鼓』や。 ラシタさんは観念して読んでいた本のタイトルをぼそりと呟いた。 並の人ならイラッとして我を忘れかねないベック君