ある若手声優と酒を飲んで話をした。 内容は「手段と目的」について。 実は・・人はあまりに下積みが長いと・・・・・ ある弊害が出てくるのである。 それは、いつのまにか「手段」と「目的」を 取り違えてしまう・・・という事。 例えば・・・何年か前のこと。 アニアン会員に脚本家熱望の若者が居た。 その人は生活の為にもう何年もスーパーでバイトしていた。 私は前々から彼の才能というか丁寧な作業に感心しており 何かあったおりには、仕事を振ろうと考えていた。 ・・・そして、その機会は意外に早く訪れた。 私がプロデューサーをするアニメの脚本を書いてみないか彼にもちかけたのだ。 彼の携帯に電話する。 「もしもし、君、確か脚本家志望だったよね。」 彼「はい、そうです。」 私「あ、そう、じゃあさ。急ぎの仕事なんだけどさ〜、脚本書いてみない？」 彼「え？脚本ですか？」 私「そうだよ。」 彼「あ、じゃあちょっと待って