勉強ができない子は、勉強が嫌いだからやらない。だから、成績も上がらない。多くの大人はそんな理屈で考えがちだが、一人ひとりを細やかに見ると、子どもによって事情はまったく違う。 「情報を探しても、うちのようなケースの話はまったく見当たらなくて、本当に苦しかった」 先日、娘が中学受験を終えたばかりの藤堂美佐子さん(仮名)はそう振り返る。 「偏差値の低い子は、地元の中学に行ったって、結局、自己肯定感を喪失させられます。偏差値を中心に評価されるような中学生活を、娘には送らせたくなかった」 あまり語られることのない、中学入試の偏差値低位層における子どもたちの受験模様。懸命に中学受験の学びを続けた少女の家族に話を聞いた。 合格した第一志望校は偏差値40台 東京都に住む来夢さん(6年生、仮名)は、この2月、志望していた私立中学から合格通知を受け取った。「私、第一志望校に合格できた!」声を弾ませる来夢さんは
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