【ソース】 「O町百年史」 【主な人物】 高木昭一:生き残った子供の父 高木リョウ:昭一の妻 高木ツネ:昭一の母 長井貞治、タエ:昭一宅の隣人とその妻 【地名など】 O町:事件の起こった町の名前 O警察署:O町にある警察署 N川、K川:O町を流れる川で、N川の川幅は広く、K川は狭い 河口付近で2つの川がつながっている T村:N川、K川をはさんで、O町の向こう側にある村 (O町とT村の間に2つの川が流れている) T橋:N川にかかる長い木造の橋、 K川には当時橋がかかっていたかどうか不明 ※人物は全て仮名、地名のイニシャルも実際の名前とは関係ないものにしています 明治39年(1906)2月12日午前5時頃、N川河口にかかるT橋(当時は木橋)は、昨夜来の吹雪によって新雪で覆われていた。寒中とはいえ、朝起きの早いT村の大工が、対岸のO町で建設中の仕事を片づけるため、まだ誰も通って