トヨタ自動車は、今年度下半期(今年10月~来年3月)に購入する部品の価格の引き下げを、取引先の主要部品メーカーに正式に要請し始めた。値下げ幅は各社の競争力やつくる部品によって異なるが、0・7%前後の模様だ。トヨタの値下げ要請は1年半ぶりになる。 要請は今週から始め、トヨタは「値下げ要請を1年間停止した結果、コストを削減する取り組みが弱まっており、これ以上は続けられない」などと部品メーカーに説明しているという。 トヨタは部品の仕入れ値について、半年ごとの交渉で引き下げを求め、部品メーカー側も受け入れるのが慣例。無駄を省く「カイゼン」を続ければ、生産コストを下げられるという考え方からだ。だが、昨年10月~今年9月は、安倍政権が消費の底上げに向けて幅広い企業に賃上げを求める中、トヨタは値下げ要請を見送る異例の対応をしていた。 今回の値下げ幅(0・7%前後)は、2年前(1・0~1・5%程度)に比べ