「五穀豊穣」という言葉があるように、日本人の先祖は米以外にも多くの雑穀を食べていました。縄文時代前期(今から約5千年前)には、日本でも、あわ、きび、ひえ、はと麦、もろこし、シコクビエなどが栽培され、稲作の前には雑穀栽培されていたと推定されています。日本人の主食が「白米」に落ち着いたのは戦後豊かになってからで、昭和20年ごろまで都市部や上流階級以外のひとたちは雑穀を日常食としていました。戦後から高度成長期にかけて何百年も続いてきた日本の食生活は急激に変化しました。 急激に変化した生活のなかで、さまざまな現代人の食べ物が人間の体に負担をかけないわけがありません。便利さとひきかえに、生活習慣病の増加は年々深刻さを増し、日本は世界に類をみない医療費大国になってしまいました。 今よりもずっと粗食だった昔の人々が健康を維持できたのは雑穀を食べていたからかもしれません。白米では不足するビタミン・ミネラル