水分の流出をコントロール 鶏のモモ肉、胸肉、どちらでもかまいませんが、「皮を香ばしく焼き、内部はジューシーに仕上げたい」と思った場合、多くの人は「まず油をひいたフライパンを強火で熱し、肉を入れて皮目に焼き色をつけ、あとは弱火に落とす」という方法をとりがちです。「皮に焼き色をつけてから、フライパンにフタをして蒸し焼きにする」という方もいるでしょう。 最初が強火であっても、おいしいチキンソテーが絶対にできないというわけではありません。ただ、皮目に焼き色がついてから火を落としても、強火で焦げ目がつくまでに熱したフライパンの表面は確実に200度を超えており、そのまま高い温度での加熱はどんどん進んでしまいます。 また、これはすぐに見た目でわかりますが、急激な加熱をすると、皮はあっという間に縮んでいきます。もちろん、皮だけではなく身のほうも同じです。フライパンの中で、肉はみるみるひと回り小さくなってい