この論文が7月に発表されたときは目を通していなかったが、Rufus PollockによるThe Value of the Public Domain は、パブリックドメインの価値を計る考え方についてのきわめて良い分析となっている。多くの人にとって直感に反すると感じられる点をみごとに解説しており、強くおすすめできる。 Pollockの論文を読んだなら、たとえばすでに存在している作品の著作権を延長できなければ経済的に有害であるといった政策議論がなぜ誤りであるかを理解するのはずっと容易になる。重要なのは社会的価値と私的な価値の区別だ。 例として、毎年無作為に100人が選ばれ、100万ドルが贈られる社会を考えてみよう。費用は社会の成員すべてから税金によって徴収される。ここである意欲的な政治家がこう口にする:この仕組みはリソースの無駄遣いだ。廃止しようじゃないか。この変化が100万ドル組の一員にとっ