ミュージシャンたちが音楽で描く世界は様々である。壮大なスケールや発想を持った圧倒的な音楽もあれば、僕らの日々に寄り添ってくれるような音楽もある。しかし時折出会ってしまう。これは何の世界を描いているのか、距離が近いのか遠いのか、さっぱりわからないような未知の音楽。 三回転とひとひねりというバンドが長崎にいる。みさき(ボーカル)、じゅりあ(ベース)、よしだ(ギター)、しげる(ドラム)からなる男女混成4人組バンド。初めて「きりかえガールズ」という曲を聴いたとき、何とも言えないドキドキに襲われた。 淡々としながらどこか切なげな空気を纏ったこの楽曲、ドキドキした理由はきっとここに描かれている事象の掴めなさだ。どこか遠い世界に連れて行かれるような雰囲気もあれば、子供の頃の古い記憶をくすぐられているような気分にもなる。独特な語感で綴られる歌詞もその「掴めなさ」を助長している。 このバンドの曲を探ってみる