――世界一の富豪であるあなたが、なぜ資産の多くを社会貢献活動に使おうと考えたのですか。 いずれ、ほとんどの資産を社会貢献に使うことになる。お金を自分のために使うこともできるとは思うけど、最も(助けが)必要な人のために使われないのは間違いのように感じる。 ――グローバル・ヘルス(世界規模の医療・保健分野)に巨額の資金を投じてきた理由とは。 まず「子どもの命を守る」ということ自体が基本的な価値だ。私が非常に驚いたのは、世界の最貧困層を苦しめている病気についての研究がほとんどなされていないことだった。下痢症や肺炎、マラリアといった感染症が巨大な影響を与えている。だが貧しい人々が住むのは貧しい国で、つまり(製薬会社にとって)ビジネス的な魅力がない。公的な援助や研究も十分でない。 最優先で取り組むべきは(豊かな国と貧しい国の間の)子どもの「命の不平等」を是正することだ。それは「生存率」というわかりや
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