新入社員だった高橋まつりさん=当時(24)=が過労自殺した大手広告代理店電通が、社員に違法な長時間労働をさせた疑いが強まったとして、厚生労働省東京労働局は27日までに、労働基準法違反の疑いで、法人としての電通と同社幹部ら数人を28日にも書類送検する方針を固めた。 電通本社などへの強制捜査を進めた結果、悪質性が高いと判断した。 関係者によると、家宅捜索で押収した資料などの分析の結果、担当幹部らが、社員の働いた時間が労使協定の上限を超えないよう、労働時間を過少申告させていた疑いのあることが判明した。 高橋さんは昨年12月に過労自殺し、今年9月に労災認定された。これを受け、東京労働局などは電通本社と支社、主要子会社を立ち入り調査。11月には強制捜査に切り替えて本社と関西、中部などの支社を家宅捜索し、全社的な労務管理の実態を調べていた。 労働基準法違反事件の捜査は通常、着手から少なくとも半