東京電力福島第一原発3号機の建屋内の床を流れていた水について、東電は19日、水から極めて高い濃度の放射性物質が検出されたと発表した。原子炉内の燃料を冷やした後の汚染水が漏れている可能性が高くなったと説明している。 東電によると、現場は線量が高いためロボットで流れている水を採取した。放射性セシウムは1リットルあたり240万ベクレル、放射性ストロンチウムなどベータ線を出す物質は同2400万ベクレルだったという。 水の温度は20度で、原子炉に注ぐ水や雨水より放射性物質の濃度や温度が高かった。東電は「雨水や、注水が直接漏れたのではなく、燃料を冷やした水の可能性が高い」としている。燃料を入れる圧力容器の下部の温度は現在、20度強で推移している。 水漏れは18日、建屋1階の主蒸気隔離弁室の扉付近で見つかり、近くの排水溝に流れ込んでいた。建屋外へは漏れていないという。(波多野陽)