ふたり暮らし。漫画と青春。 初めて読んだ漫画はちばてつや 私が人生で最初に読んだ漫画は、父の持っていたちばてつやの古い漫画だった。ちばてつやというと「明日のジョー」などの少年漫画のイメージがあるけれど、私が読んでいたのは少女漫画だった。「123と45ロク」「ユキの太陽」「みそっかす」「島っ子」という、どれも元気でお転婆な女の子が主人公の、笑いと涙と感動のハートフルストーリーだ。 どの作品も何十回読んだかわからない。ページの構成やセリフを暗記するほどくり返し読んだ。両親には「またそれ読んでる」と、何度呆れられたことか。大人になってからも父の部屋に行くたびに読み耽っている私を見ては、「パパが死んだら葉月にあげよう」と言われたりしている。 (父に言われなくてももちろんそのつもりだけれど。笑) 子どもの頃は漫画の登場人物になりきって1人寸劇を繰り広げたり、絵を模写したり、同じような漫画を描いたりし
