フィリピン沖の海底約1千メートルに沈む戦艦「武蔵」の写真や映像が公開されてから1カ月余り。根強い人気の軍艦や戦艦が改めて注目されるようになった中、元乗組員やゆかりの地の人たちは思い、願う。多大な犠牲を払った70年前の戦争を見つめ、平和を考えるきっかけになってほしい――。 ゆかりの地にぎわう 「売り上げは数年前の2~3割増です」。プラモデル専門店「関西模型」(大阪府吹田市)を営む東(あずま)敏明さん(48)は言う。写真と映像の公開後に武蔵の模型を3点(各2520円)仕入れたが、2点は売れた。客は「すぐ売り切れるかもしれん」「孫に贈るねん」と話したという。 軍艦や戦艦の模型を買っていく人の中には若者も少なくないといい、「艦隊これくしょん(旧海軍の軍艦を少女に擬人化して戦うオンラインゲーム)の人気も背景にあるようです」と東さん。1946年創業の大手メーカー「タミヤ」(静岡市)の広報担当者も「人気