デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展や「人生100年時代」の到来で、労働者を取り巻く環境は急速に変化している。労働者が働きながら学び直すリカレント教育の必要が高まっている。東大でも、今年10月、社会人向けの人材育成プログラムの提供などを行う東京大学八重洲アカデミックコモンズを開設するなどの取り組みを行っている。しかし、日本では社会人の学び直しは少ない。日本でリカレント教育が普及しない理由は、そして今後の課題は。社会人教育や生涯学習などを研究する牧野篤教授(東大大学院教育学研究科)と、スマートシティスクールに通う社会人の徳光勇人さんに話を聞いた。(取材・石川結衣) 雇用制度の変化・労働者不足・年金制度危機の中で リカレント教育とは、生涯にわたり教育と就労を繰り返す教育システムのこと。平成29年から30年にかけて開かれた政府の「人生100年時代構想会議」などがきっかけに多様な生き方が