本連載ではこれまで、ITアーキテクトは複数の視点で対象をとらえ、評価する必要があると述べてきた。評価はその時点で確定するものではなく、時間経過に伴う状況の変化によって変わっていく。従って、ITアーキテクトには将来の変化という時間的な要素も加味した「物の見方」が必要になってくるのだ。 時間経過に伴う変化を考える これまで2回の連載では、ある時点におけるアーキテクチャを「形態」として扱い、その全体像を把握するために必要な見方を紹介してきた。具体的には、対象のとらえ方として空間的な広さや深さが大事であること、検証の仕方として複数の立場の視点から見ることが必要であることを説明した。 特に明記はしなかったが、これまでの解説ではいろいろな尺度や立場の見方をとった場合でも、アーキテクチャを評価する観点は、ある時点においてステークホルダー間で合意された1つの基準があるということを前提としていた。 今回は少
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