堀江邦夫著『原発ジプシー』という本がある。 フリーのジャーナリストである著者が、1978年から翌79年にかけて、原発労働者として関西電力美浜原発、東京電力福島第一原発、日本原電敦賀原発にそれぞれ勤めたルポルタージュである。折しも1979年3月にスリーマイル島原発事故が起きたこともあり、1979年に現代書館から刊行された当時から話題を呼んだ。1984年には講談社文庫にも収録された。しかしその後絶版になっていた。 この本が再び注目されたのは、いうまでもなく2011年の東日本大震災に伴う、東京電力福島第一原発事故によってであった。まさにその東電福島第一原発における労働を堀江氏が記録していたからである。 まず講談社文庫から、『原発労働記』と改題された新版が出た。本には「2011年5月13日第1刷発行」とある。次いで現代書館から、『原発ジプシー』の原題を残した「増補改訂版」が出た。こちらは「2011
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