『僕には鳥の言葉がわかる』(鈴木俊貴 著)小学館 小鳥たちの集まる餌場で、青年はかれらが言葉をかわすのを聞いた。 むろん実際に耳にしたのは鳴き声に過ぎない。しかし様々な野鳥からなる「混群」の鳥たちが、異なる種類の鳥が出す声に反応することに観察者は気づいた。彼はそれが他の鳥たちへの「おーい餌があるよ!」という呼びかけではないかと考えたのである。 本書の筆者・鈴木俊貴青年は、フィールドワークを重ねてデータを集め、検証する。確かに鳥たちは音声で情報を伝えていた! それだけでは終わらない。知りたいことは次から次へと現れる。雛たちに危険を知らせる、ヘビやカラスを表す語が存在している? 複数の単語で文章を組み立てているのでは? 筆者はそれらのミッションを知恵と根気でクリアしてゆく。「鳥の言葉」の実在を信じて。 そして最終的に彼が辿り着くのは「動物言語学」というおよそ前人未到の世界なのだ。これは手に汗握
