たとえば、首都圏全域で在来線の計画運休を実施したJR東日本の場合、台風上陸前の9月30日時点では、台風通過後の翌朝から通常運転する予定だった。 しかし、未明にかけての風雨は想像以上に強く、安全点検実施後に始発から運転を始めることは難しいと夜中のうちに判断。保線員を添乗させてより詳細な全線の安全点検を行ってから運転再開するという方針に切り替えた。通常運転のための輸送力を通勤時間帯に確保できなかったのはそのためだ。 国交省鉄道局は「運転再開後に被害状況がわかるということがないように、支障を確実に発見する方法を検討することが必要」と語った。 東武は台風情報を考慮したが… 運転休止を表明しなかった東武鉄道も強風に倒木などの撤去作業に苦しめられた。同社は特急列車の一部運休を予定したが、台風接近後も通常運転を続けることを決めていた。営業区間の台風情報を考慮した上での判断だった。しかし、結果としては強風