新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受けて、2015年に採択されたパリ協定などを背景にして一気に盛んになってきていたESG投資は、どこへ向かうのだろうか。 ESG投資とは、「Environmental(環境)」「Social(社会)」「Governance(企業統治)」の3つの視点から企業に着目して投資するものだが、社会全体の持続可能性(サステイナビリティ)が叫ばれるなか、近年は、資本市場でも注目を集め、一種の国際秩序さえ生んでいた。 しかし、国際秩序は基本的には流動的であり、一旦崩れると、一気に不安定になる。それは、徐々に、そして突然崩壊する。今回の新型コロナウイルスの感染拡大で、いま、まさにその崩壊が起こりつつあるのかもしれない。 パリ協定採択から5年、SDGs期限の2030年まであと10年の節目にあたる今年、新型コロナウイルスの感染拡大で、残念ながら東京オリンピックと同