外国人の新規入国が原則禁止される前日の検疫検査場。入国希望者が行列を作っていた=成田空港で2021年11月29日、中村宰和撮影 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府は外国人の新規入国を原則禁じ続けている。留学生が入国できず、外国籍の家族と離別を強いられる事例が相次ぐ。危機管理に詳しい日本大学の福田充教授に、今の入国制限の問題点や日本が目指すべき危機管理について話を聞き、2回に分けて伝える。【聞き手・日下部元美】 危機管理・福田充教授に聞く ――まず入国制限の問題を考える上で、必要な危機管理の基本を教えてください。 危機管理は、インテリジェンス(情報収集・分析)▽セキュリティー▽ロジスティクス(物資の準備・運用)▽リスクコミュニケーション――の四つの機能が回ることでうまくいく。 簡単に説明すると、感染症対策におけるインテリジェンスというのは、ウイルスや新変異株がどのような特性を持っている