「褒めて育てる」は正しいのか 日本人について、慎重で思慮深く、真面目で、無謀な挑戦をしない、という類型が語られることがあります。私もそのように語ってきたという自覚があります。 ただ、こうした性質は生まれつきのものであると同時に、ある程度は後天的に影響を与える要素があることが知られてもいます。 たとえば、子育てについて書かれた本などには、「褒めて育てる」「子どもに自信をつけさせるにはとにかく褒める」「それがその子どもの成功を約束する」というような内容が必ずと言っていいほど載っているでしょう。 もしかしたら、すこし年齢が上の世代になると「厳しく躾けることが重要」という考え方をもとに教育された方もいらっしゃるかもしれませんが、最近の教育の基本方針は、そうした厳しい教育とはまったく逆の方向を行っているようです。 近年刊行されたものを見渡せば、数点、逆張りのような論調のものが見られるほかは、ほとんど
![日本人はなぜ「挑戦」しなくなったか~失敗を恐れる脳はこう作られる(中野 信子) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/d73a96b5a65a65279ae3a30c55caa0228e94138a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai.ismedia.jp%2Fmwimgs%2F6%2F6%2F-%2Fimg_66c140d954720120c78e388b08d57573107598.jpg)