トバログで連載中の『旅、チェコ。』より。チェコ東部、工業都市であるオストラヴァを後にし、企業と共に大きく成長してきた街『Zlín(ズリーン)』へとやってきた。 この街はチェコの中でも大きな産業都市で、Bata(バタ、バキャ、バチャ(発音的にはバテャ))という製靴メーカーが拓いた街と言える。1800年代前半は人口わずか3000人ほどだった小さな村だったのだけれど、 Bata の創始者でありこの街の出身である Tomáš Baťa(トマーシュ・バチャ)が工場を作ったことで、第二次世界大戦時には4万人にまで増えた。 当時のチェコではまだ珍しい「雇い主が従業員のための街を作る」という、さながら日本の大企業のような振る舞いをしていて、従業員には大変慕われていたそうだ。現在のズリーンでは、その Bata 時代に建てられた珍しい建築物を見ることができる。 共産主義時代に Tomáš Baťa は追い出さ