中世東アジアにおける技術の交流と移転 : モデル、人、技術 小野正敏研究代表 (科学研究費補助金(基盤研究A)研究成果報告書, 平成18年度-平成21年度) 国立歴史民俗博物館, 2010.3 タイトル読み チュウセイ ヒガシアジア ニオケル ギジュツ ノ コウリュウ ト イテン : モデル ヒト ギジュツ
【要約】歴史上、マイナス金利を持つ通貨はヴェルグルの奇跡と謳われる、「ゲゼルの自由貨幣理論」に基づくものだけではありませんでした。 それらのマイナス金利がどのような経済行動を引き起こしたかを見てみましょう。 エコマネーの新世紀(加藤敏春,2001 p136)より引用 マイナスの利子率を持っていた貨幣 ○古代エジプトにおいては、農民が収穫した小麦を預託すると、預託した量と日付が刻印された陶器片を受領し、その陶器片を貨幣として使用することができた。 しかし、六ヶ月後、10個の陶器片を返却しても、9個の陶器片に相当する小麦を受け取ることができる、という仕組みであった。 一個分は小麦の保管に要した経費として徴収されたのである。 貨幣として機能した陶器片は、マイナス利子率を有していたことになる。 この結果何が起こったであろうか? 農民たちはこの陶器片を手元に持っていても減価していくのであるから、それ
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