「2017年は、セキュリティ上の欠陥が企業に深刻な影響を与えた1年だった」――トレンドマイクロ セキュリティエバンジェリストの岡本勝之氏はこう話す。中でも猛威を振るったのが、不審な業者が企業の取引先になりすまし、偽の送金指示や振込先の変更依頼などをメールで行う「ビジネスメール詐欺」(BEC、Business Email Compromise)だ。 BECは海外で被害が広がっており、米連邦捜査局(FBI)によると13年10月~16年12月の被害総額は約53億米ドル(約5950億円)に上るという。17年は日本企業でも被害が本格化。12月には、取引先を装ったメールで旅客機のリース料などの振込先を変更するよう依頼された日本航空(JAL)が、偽の銀行口座に約3億8000万円を振り込み、だまし取られたニュースが世間を騒がせた。 振り込み先の口座が凍結されていたため被害を免れたものの、航空事業者のスカイ
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