印刷 「死刑弁護人」から (c)東海テレビ放送 オウム真理教事件や和歌山カレー事件など死刑事件の弁護を数多く引き受ける安田好弘弁護士(64)の素顔を初めてカメラがとらえた。東海テレビが密着取材した番組は、文化庁芸術祭でテレビ・ドキュメンタリー部門優秀賞に。映画化もされ、「死刑弁護人」として上映が始まった。 仕事の合間、過去の死刑囚とのやりとりを振り返るシーン。恩赦請求中に執行された男性の手記を手に、「毎日、彼に会いに行けば状況を変えられたかもしれない」と目頭を熱くする表情をアップで映す。かみしめるように語る言葉や目の動きを見てほしいと、テロップは一切つけなかった。 2010年8月から1年間、40分テープ300本分を撮影。安田弁護士は光市母子殺害事件の上告審などで駆け回り、ほぼ事務所で寝泊まりしていた。 安田弁護士は取材をほとんど受けない。映画の中で言う。「取材に応じることは『悪人』