全国各地の公立高校が2020年以降の新型コロナウイルス禍で急ぎ導入した1人1台のパソコンなどの端末。その継続が危ぶまれる事態が起こっている。原因は端末の故障とコスト増だ。約3割の端末が故障し、修理や更新の見通しも立たず、授業で1人1台体制が維持できない状況に直面する地域が出てきた。端末も当時より値上がりし、コロナ禍の交付金を財源として端末を導入した自治体は更新予算に頭を悩ます。政府のGIGAスクール構想による1人1台端末で学んだ小中学生が高校へ進学した際、受け皿となる高校の1人1台端末。その継続に、早くも暗雲が垂れこめている。 1人1台端末の継続を危うくする第1の原因、端末の相次ぐ故障という事態に今まさに直面している例が徳島県だ。 2023年11月13日時点で1万6500台中、5865台の端末が故障――。徳島県の県立高校など28校に導入された生徒1人1台の学校端末の故障率が約3割に上り、授