もはや高学力だけでは不十分な時代 今日の米国では、中産階級が没落し、貧困層と富裕層の二極化が進んでいる。 なぜ二極化が進んでいるのか? そのカギはスキル偏向型の経済成長にある。 スキル偏向型の経済成長とはどのようなものであるのか、それはスキル別に雇用量の変化を分析した研究が示す下の図1が雄弁に物語っている。 青線が示すように80年代には貧困層が従事するような、それほどスキルが必要とされない仕事の数が減少する一方で、中産階級が従事するような中程度のスキルが必要とされる仕事の数は増加していた。 しかし、時代を経るごとに低スキルの雇用口は増加する一方で、中程度のスキルが必要とされる雇用口は減少していった。 21世紀に入ると緑線が示すように、賃金の低い低スキルの雇用口が増加する一方で、中程度のスキルが必要とされる雇用が幅広く減少。そして、高いスキルが必要とされる雇用の数は、堅調に増加し続けている。