人のためだから力が出る。新ジャンルの酒で地域の少子高齢化解決に挑む、秋田・男鹿「稲とアガベ醸造所」最近、「クラフトサケ」という新たなジャンルの酒が注目されていることをご存じだろうか。「クラフトサケ」とは、日本酒の技術をベースに、ハーブやフルーツなどの副原料を加えた酒や、どぶろくなどを指す。現在、日本各地で個性的なクラフトサケを造る醸造所が増えつつあるが、そのムーブメントを牽引するのが、2021年秋田県男鹿市の旧JR男鹿駅跡地にクラフトサケの醸造所「稲とアガベ」を設立した醸造家の岡住修兵氏だ。日本の酒業界の革命児として知られる一方、「創業2ヶ月で2億円の融資を受けた起業家」としても注目を集めている。福岡県出身の岡住氏がなぜ秋田の少子高齢化が急速に進む地で起業したのか。「日本酒が好きだから起業したのではなく、雇用を生み出したいから起業した」と語る岡住氏の100年後も生き残る企業を作るための戦術を伺った。 起業の目的は、「雇用」の創出と新規参入の壁を壊すこと ニュータイプの醸造家がこの道を選
