昨今、全世界のメディアや警察関係者の話題をさらっているのが、中国の地方公安局が世界各国において相手国に無断で設置している出張所、通称「海外派出所」だ。なお、大使館などの在外公館以外の場所に自国の拠点を勝手に設置する行為は、中国も加盟する「外交関係に関するウィーン条約」第12条に明確に違反する。 スペインに本部を置く国際人権活動団体「セーフガード・ディフェンダーズ」(SD)が2022年9月に発表した報告書によれば、こうした海外派出所は、日本を含めて少なくとも世界53カ国に100カ所以上存在する。もっとも、私が確認したところ、SDの調査には「抜け」がかなり多いため、これは氷山の一角である可能性が高い。実際はさらにずっと多くの拠点が存在していても不思議ではない。 ロッテルダムの海外派出所前にて(本人提供) アメリカでは今年4月17日、事態を重く見たFBI(米国連邦捜査局)の捜査を通じて、ニュー
![《潜入撮》中国「秘密警察」日本での非合法活動 | 文藝春秋 電子版](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/de5dcd1365e3a4ac349feb9388b93f144defb209/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbunshun.jp%2Fmwimgs%2F8%2F6%2F1220wm%2Fimg_862123c9503b04166dc1408556c4a817688560.jpg)