2008年2月23日のブックマーク (1件)

  • 坂のある非風景 日本文学十選

    Author: M ペンを折ることさえ、ここではもう「別の手段による詩の継続」を意味しているにすぎないという宿命に、それからも耐え続けた。 freezingm▽gmail.com 1. 梶井基次郎『檸檬』 小説としての完成度とか透明感について語ってみせても、どうしてこれが小説なのか、といった問いを神話化するだけかもしれない。『冬の日』にすべきかと迷った。『冬の日』は小説としての完成度はない。むしろ「悲しみの完成度」といったものを思いつく。そんなものに完成度があるとしてだが。もちろんそんな完成度を、ただ梶井基次郎が提示したのである。ある友人のズボンの後ろポケットにはかならずこのが入っていた。入っていない時、彼は屋でこのを探していた。 2. 埴谷雄高『死霊』 「シレイ」と読む。なぜか第一位にしたくなかった。埴谷雄高は二・二六事件の時すでに獄中にいた。この小説はこのブログで何度か触れたし、