金融資産ゼロ世帯が全体の30.9%という事実をご存知だろうか。60歳代で29.3%、70歳以上で28.3%にのぼる。実に3世帯に1世帯が貯蓄ゼロということである。また、リタイア前の50歳代は29.5%にのぼる。つまり、リタイアを目前に控えた世帯の3割が、退職後の生活準備資金がゼロと答えているのである。 筆者のところには年間300組以上の人が相談に来られるが、世帯年収500万円でもしっかりと貯蓄ができている人もいれば、世帯年収2000万円でもまったく貯蓄ができていない人もいる。収入が多いから貯蓄ができているかというとそうとも限らないのである。貯蓄が出来る人と出来ない人との違いは何なのであろうか。 お金で全てを推し量ることはできないが、「健康」と「お金」と「人間関係」は人生の豊かさを量る上で切り離せないものであると考える。定年までに豊かな老後生活を送るだけのお金を貯めることができるかどうかは非