ファッション業界随一の有識者である栗野宏文に「現代ファッションにおけるオルナタティブ」をテーマに縦横無尽に語ってもらった、約10,000字ものインタビュー(前編はこちらから)。 後編ではさらに話が広がり、ファッションとアートの関係から、パンデミック後の業界動向について、そしてファッションの価値についての話へと続く。 本稿で栗野は、「脱エリーティズム」を自身の大きなテーマとしてトピックに掲げた。そこでは、資本主義によってビジネス優位になった業界の問題点を真っ向から上げている。それと相反するオルタナティブな事象として挙げられたのが「coconogacco」。栗野はどんなファッションショーよりも、ここで出会う作品に気持ちの昂りを感じるそうだ。その視線に、ファッションの本質を見た。 ファッションは一見、消費的で表層的なもの、と思われがちだが、記事を一読すれば、その奥深さと無限に広がる可能性に気づく